雇用対策。ワークシェアリングに日本経団連の御手洗会長も言及。
雇用対策、雇用の改善の方法のひとつとして、ワークシェアリングの検討を日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)が言及しました。6日は、日本経団連など経済3団体の新年祝賀パーティーが開かれました。そこでは、リストラ、派遣切りなど雇用問題で批判の矛先が企業の経営者に向き始めたことに危機感を抱いている様子もうかがえます。
企業の派遣切りは、株主対策のために手っ取り早い方法として行われたようにも感じます。しかし、結果としては、経済の悪化に対してはそのばしのぎ、消費マインドをさらに萎縮させ、企業経営者に批判が集中し始めました。与党からも製造業への人材派遣の禁止要求がではじめて、危機感をつのっているようです。
派遣は働き方のひとつではあると思いますが、企業側の論理の雇用調整の手段を強調しても、社会には受け入れられないし、その企業の製品やサービスのイメージまで悪化させるのではないでしょうか。派遣は、人材を流動化して、優秀な人材、必要な人材を、必要としている企業にタイムリーに供給することにあると思います。でも、ほとんどの産業が停滞してしまうと、雇用調整の面ばかりクローズアップされ、雇用の流動化が滞ってしまいます。
そういった背景の中で、経営者の雇用を守ることが強く求められています。そのひとつとして、ワークシェアリングの検討が本格的に動き始めそうです。
ワークシェアリングとは、仕事(ワーク)を分け合う(シェアリング)ことです。ワークシェアリングは目的に応じて、多様就業対応型、雇用創出型、雇用維持型(中高年雇用維持型)、雇用維持型(緊急対応)の4つに分類されます。
現在は自動車産業の派遣切りが注目されていますが、自動車にはいろいろな産業が関わっています。自動車業界に鋼板を提供していた鉄鋼メーカーの中には、一部高炉を停止するところも出てきました。これから、あらゆる産業に波及していくことが予想されます。
ワークシェアリングというと、自分の仕事を守りたいという心理から反対する正社員もいるかもしれませんが、雇用不安は大きな社会問題で治安にも大きな影を落とします。既に、犯罪などが増えているように感じます。そうなると、防犯対策にも多額の税金を使わなければならなくなり、家族の安全を守って、安心して暮らすことも難しくなります。自動車産業は特定の地域に集中しているので、特に懸念されます。
そういったことを考えると、少々賃金は減っても、みんなで仕事を分け合って、一生懸命働いて、自分の稼いだお金で暮らすという環境を作らないと、安心して暮らせる社会を作るのは難しいようにも感じます。
そして、新しい仕事を生み出す起業家への支援も並行して行って欲しいですね。雇用不安のひとつは、人に雇われることを前提に行動していることも作用しているのではないかと思います。自分で新しい事業を起こす人が増え、それを支援する体制も必要かなとも思います。
成功者には『みんなの幸せを願う』『先に与える』『喜ばせる』などの共通点があるそうです。自分だけ「クレ、クレ」、自分の生活だけ守るという考えでは、なかなか改善しないかなと思います。