納棺師という仕事、本木雅弘「納棺夫日記」から構想10年超

納棺夫日記 (文春文庫)
納棺師という仕事から見えてくる人々の暮らしと人生。本木雅弘さんが青木新門さんの「納棺夫日記 (文春文庫)」を読んだのは20代後半のことだったそうです。この本で、本木雅弘さんは、遺体を棺(ひつぎ)に納める仕事を知り、「死の世界をのぞくことで、生きるとはどういうことかを考えさせられた」そうです。そして映画を企画、滝田洋二郎監督に働きかけました。自ら主演した「おくりびと」は、、第81回アカデミー賞外国語映画賞、および第32回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品に輝きました。きのうは、墓地の競売によるトラブルを記事にしたばかりですが、関係者には「おくりびと」を見て、考えてほしいと思いました。

納棺師という仕事、青木新門さんの「納棺夫日記 (文春文庫)」では、納棺夫と表現されているので、男性が行う職業だったのでしょうか。男女雇用機会均等法ができて、看護婦さんが看護師になり、保母さんが保育士になったような感じなのかな。

最近の葬儀では当たり前なのかもしれませんね。納棺を厳かに執り行うこと。いなかの葬儀で今でも簡素な感じも多い気がします。でも、都市部の葬儀屋さん、葬祭センターに頼んだ場合は、儀式がすごいなという印象でした。湯灌の儀式(ゆかん)、納棺の儀式。家族も儀式として少しだけ携わるという感じでした。お葬式というのはそんなにしょっちゅうあるわけではないから、セレモニーセンターに従っていれば、滞りなく進みます。

私の感想的には、自分たちには分不相応かなという気もしました。もう少し、自分たちの手で送り出してあげたほうがよかったのかなという感じも持ちましたね。これは納棺師の方にやってもらうから身内のことであっても客観的に見てしまうのかなという気もします。実際に自分たちの手で何から何まで行おうとすると、悲しみのなかでちゃんと行えないとも思ったりします。

そして厳かな儀式は、送り出すんだという気持ちを強くさせてくれます。亡くなった直後は悲しくてたまらないんだけど、葬儀、法要をこなすといったら変なんだけど、とひとつひとつ儀式を行うごとに心の整理ができてくるなと感じました。そして、亡くなった人の死を自然に受け入れられるようになるんですね。死に方にもよるのでしょうが。

納棺師という仕事、映画の中でも奥さんに嫌われますが、実際に親しい人の死に直面し、納棺師がどういう役割を果たしているのかを目の当たりにして、理解が深まります。このことは、今の雇用情勢が厳しい中で、自分の仕事を考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。人を大切にする仕事という観点で世の中の職業を見ていけば、今まで気づかなかった仕事に出会うかもしれません。

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(Yahoo!ニュース:配信 読売新聞)


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