相続税に関係する人
相続税とは国税のことで、相続によって財産を承継した人を相続人とよび、死亡した人を被相続人とよびます。
被相続人の財産を譲り受けた者が相続税を負担することになります。
また、遺言書に基づいての財産の譲渡を遺贈とよび、相続による財産の取得よりも優先され、この場合も相続税がかけられます。
遺贈により財産を譲渡する人を遺贈者、譲り受ける人は受贈者とよばれています。
戸籍上で婚姻している夫または妻のことを配偶者とよびますが、どちらかが死亡したら必ず相続人になります。
子供は、養子や認知された子供も含めて相続人になり、相続の発生時に胎内にいた子供も民法ではすでに生まれている子と同様に相続人として扱われるます。
子供が死亡していたら孫が相続人になります。
子供がいない場合は、直系尊属の配偶者と父母が相続人となります。
子供も配偶者もいない場合で、父母が生存しているときは父母が相続人となり、父母が死亡しているときには祖父母が相続人となります。
兄弟姉妹が相続人になるのは、子供、配偶者、親、祖父母もいない場合です。
相続人は図に書き表してみると分かりやすいですが、実際の相続の手続きをする場合には、面倒な場合があります。
それは、相続が発生する場面の多くは、高齢になってからであり、付き合いも疎遠になっていたり、全国、あるいは世界にちらばっていたりということがあるからです。
元気なうちに一度は家族関係を確認しておくとよいでしょう。
相続税控除
相続が発生すると相続税もついてまわり、相続破産を心配する人もいるかもしれませんが、実際に相続税が課税されるケースはほとんどないのです。
それは、基礎控除として5000万円+法定相続人の数×1000万円が控除されるので、遺産相続で相続税が課税されるのは相続発生件数全体の5%程度なのです。
遺産総額が基礎控除額を超えなければ相続税の課税計算も不要です。
相続税による税額控除には基礎控除の他にも6種類あり、基礎控除額を超える遺産相続をする場合は、適用されるものは全て控除を受けるようにしましょう。
配偶者控除は配偶者の相続税額を軽減するもので、適用してもらうには、10ヶ月以内に遺産分割協議を済ませ、相続税の申告と納付を済ませておく必要があります。
相続税がかからないのは、法定相続分以下の場合、または、相続する財産が1億6,000万円以下の場合です。
未成年者控除は、法定相続人に未成年者がいる場合に20歳に達するまでの年数により控除額がきまります。
計算式は、6万円×(20歳-相続開始時の年齢)で、年齢の端数は1年として計算します。
贈与税額控除は、贈与税と相続税の二重課税を防止するための規定です。
相続開始前3年以内の贈与財産は、相続税の対象として加算されるので、払った贈与税を相続税から控除するのです。
障害者控除には、一般障害者と特別障害者で、1年あたりの控除額が違います。
計算式は、1年あたりの控除額×(70歳-相続開始時の年齢)です。
1年あたりの控除額は一般障害者が6万円、特別障害者が12万円です。
相次相続控除は、10年以内に2回以上の相続が続いたときは、前回の相続にかかった相続税の一定割合を、今回の相続税額から控除して加重負担を防止する規定です。
外国税額控除は、相続した財産が国外にあり、その国で相続税相当が課税された場合に、国内との二重課税を防止するための規定です。
その他にも葬儀費用が常識の範囲で相続税から控除できます。
相続方法の3パターン
相続の方法には、3パターンありますが、手続きの違いだけでなく、マイナスの財産の相続(借金の相続)のことも考えて選択しなければ、思わぬ負債を背負うことにもなりかねません。
単純承認は、相続開始後3ヶ月以内に他の手続をとらなければ、自動的に単純承認をしたものとみなされ、特別な手続をする必要はなく、最も一般的な相続方法ですが、被相続人にマイナスの財産がある場合には、その借金を遺産の中から優先的に債権者に支払わなければならないなど、被相続人の財産の一切を継承する方法です。
相続放棄は、被相続人の財産を放棄し一切の財産を相続しない方法です。
裁判所に認められれば、被相続人の負債を負わされることはありませんので、遺産よりも借金の方が多い場合に検討しましょう。
手続きは、相続人が被相続人の死亡を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出します。
相続を放棄した場合、順次、第2順位、第3順位の相続人が代わるので、自分には関係ないと思っていても相続人が回ってくる可能性もあります。
限定承認は、財産に負債があることが分かっていても、資産が多いのか借金が多いのか分からない場合に、相続した財産の範囲内で借金を返済するという条件をつけて相続する方法です。
借金の方が多かった場合には借金の返済を引き継ぐ必要がなくなります。
この限定承認の手続は、相続開始を知った時より3ヶ月以内に、家庭裁判所に「限定承認申述書」を提出します。
但し、法定相続人が複数いる場合は、全員で手続きする必要があります。
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